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デニム研究所

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【元生地屋が解説 そもそもセルビッチとは#3】

デニム研究所 by JAPAN BLUE 倉敷店

吉田

with コロナの生活が一年以上続いていますが、皆様いかがお過ごしでしょうか?
一日も早く皆様と安全にお会いできるようになればと思っていますが、
まだ暫くは自由な行動は制限された生活続きそうで、家で過ごされる時間も多いのではないでしょうか。

そんなときの時間つぶしにでもなればと、またまたデニムの話書かせていただきたいと思います。

今回は製織について。
日本のデニムと言えば ”セルビッチ”、旧力織機で織られる生地には必ずある特徴です。
経糸の間を緯糸が左右に移動することで生まれる生地の端のことで、経糸がほつれるのを防ぐ機能も有ります。
”セルビッチ”と言えばLEVISの赤耳が有名ですが、
耳糸の色を変えたりデザインを変えることでオリジナリティーも出せます。

LEVISの赤耳があまりにも有名なので、デニム生地の特徴のように思われがちですが、
旧式のシャトル織機で織られる生地には必ず耳は存在します。
帆布にも、ウールの反物にもあります。

旧力織機は緯糸をシャトル(杼)と呼ばれる部品に挿入して左右に飛ばすことで経糸の間に緯糸を通して織り上げます。


最新の織機に比べて時間がかかり生産性は悪いのですが、凹凸感のあるふっくらとした生地に織り上がります。
デニムの場合はこの表面の凹凸があの色落ち、アタリを生みだします。

前回書かせていただいたロープ染色との相性でシャトル織機で織られたデニムで作られるジーンズはヴィンテージと変わらない色落ちが楽しめます。
ただ、この相性は計算してこうしたのではなく、偶然そうなったんです。

事実、生産性の高い革新織機の登場でデニム生地の生産は最新式の織機に取って代わられます。

革新織機はスピードを上げるために経糸のテンションを張り、より小さな部品で緯糸を運びより強い力とスピード
で打ち込みます。

小さな部品で緯糸を通すので経糸の上下幅は旧力織機より小さくなり、経糸のテンションを張るので強い力で打ち込みを入れても糸が緩まないのでトラブルも発生し難く欠点の少ないしっかりとした生地が織れますが、
旧力織機に比べて表面の凹凸感が少なく均質な表情になりがちです。

従来の旧力織機の2.5~3倍のスピードで生産可能な革新織機、
生産性、品質の向上はファッションがより一般に浸透していくきっかけの一つだったとと思います。
しかしジーンズに関しては状況が少し違い革新織機で織られたデニムが浸透する事で
ジーンズは一般に普及していきますが、
それとは逆にヴィンテージと呼ばれる旧力織機で織られた古着のジーンズがファッションアイテムとして注目されます。

革新織機で織られたデニムとは違い、均質でないぼこぼこの表面から生まれるアタリ、縦落ちに注目が集まり
ヴィンテージ・ブームが起こります。

さらに生産の表舞台から消えていた旧力織機を復活させて、ヴィンテージ古着のジーンズのような色落ち、
アタリが出る様な生地を作るという挑戦が始まり、ヴィンテージレプリカ生地が誕生します。

桃太郎ジーンズは勿論ですが、デニム研究所で扱うJAPAN BLUE JENAS、SETTO、NEGATIVE DENIM、URVIN等、所謂ヴィンテージレプリカブランド以外のジーンズにも基本はセルヴィッチデニムが使われています。

多種多様なファッションニーズに合わせた各ブランド商品の開発には、ヴィンテージレプリカのデニムメーカーとして
長年培ったテキスタイル部のノウハウとシャトル織機は欠かせない物です。

ここまで、いかがでしたでしょうか?

魅力的なデニム生地、次回も織機について書かせていただきます。
皆様のご健康お祈りつつ、ではまた。